JTBは3日、夏休み(7月15日〜8月31日)の宿泊旅行の動向に関する見通しを発表した。国内旅行は、東日本大震災の影響から回復を見せた昨年に続き好調で、旅行者数は前年比2.2%増の7624万人となる見込み。昨年に記録した2000年以降の過去最高を更新する。
旅行目的では、震災後に減少傾向だった「海辺で保養.海水浴」が2.5%増の9.8%と回復傾向がうかがえる。LCCの浸透により利用交通機関では飛行機が19.9%と2.7%増加した。
6月に世界遺産登録が決定した富士山は「メディアでの露出も増え、注目が集まっている」(JTB)。今年が遷宮の伊勢神宮、出雲大社や、開業1周年を迎えた東京スカイツリー、開業30周年の東京ディズニーリゾートなど話題が多い東京も人気を集めている。
平均旅行日数は0.24日減の2.2日。2泊3日、3泊4日が増加する一方で、5泊6日と8泊以上が減少した。「節電や子供の環境を意識し、長期で家を離れる滞在型の動きは震災直後ほどではない」(JTB)。出発のピークは8月10〜12日と見込まれる。
旅行平均費用は3.8%増の3万5010円。
一方、海外旅行の旅行者数は5.8%減の260万人と予測する。旅行平均費用は5.1%増の24万3200円。
国内、海外を合わせた総旅行消費額は4.7%増の3兆3016億円となる見込みだ。